原神劇中歌《燼火》について【翻訳・考察】

原神
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はじめに……

中国語のWeiboに、歌詞が公開されています。
また、サウンドトラック自体はHoYo-Mixのチャンネルで聞けます。
OffVocal版もあるよ(笑)

召使実装前ということで、まだ歌詞には謎めいた雰囲気があります。
彼女の元素である「炎」や、意味深な「運命」という言葉がよく登場しますが、これらは何を意味するのでしょうか……、と考察には尽きません。
【追記】実装されたので考察の項目を追加しました。

ちなみに、曲名の燼火(かじん)は、火の燃え残りという意味があるようです。
曲中にも歌詞として、一度だけ登場します。

日本語訳は私の意訳を含みます。
必ずしも正しいとは限らないので、ご了承ください。


翻訳

May the birds soar from their cage
Sunbeams filter through the foliage
Flames grow with immortal courage
And I hope you won’t be tainted by fate
Nothing to fear
So go alone

鳥たちが籠から飛び立てたら
太陽の光は木の葉を通り
炎は不滅の勇気と育つ
そして、あなたが運命に抗うように
一人で行こうとも、恐れないで

By the grace of pain
Hundreds of times you fight in the ruins
Your pride will not be slain
From the heart to the veins

美しい痛みを伴って、
あなたは幾百の時間を遺跡の中で戦う
あなたのプライドは傷つけられない
心臓から静脈に至るまで

Stay awake don’t fall asleep
The way is long and the gloom is deep
Embers glowing in the hearth still seen
And I hope you won’t be tainted by fate
Nothing to fear
Never look back
Go ahead

眠らないで、起きたままでいて
道は長く、闇は深いけど
燼火が壁炉の中で輝くのがまだ見える
そして、あなたが運命に抗うように
恐れないで
振り返らずに、先に進んで

Though bones and minds were chained
You cut down the thorns again and again
Your pride will not be slain
From the heart to the veins

たとえ骨と感情が鎖で縛られても、
あなたは何度でもそれを払う
あなたのプライドは傷つけられない
心臓から静脈に至るまで

(Nec fatum finire te)
(Nec tribulatio potest)
Flames grow with immortal courage
(Haec olim meminisse iuvabit)
And your world will never fall away
Nothing to fear
Beneath the scars
You’ll never be tainted by fate

(ラテン語:運命があなたを終わらせるな)
(運命があたたを苦しめるな)
炎は不滅の勇気となる
(その勇気は、一度思い出させてくれるだろう)
そして、あなたの世界は決して落ちることはない
恐れないで
傷跡の真下で、
あなたは運命に抗うだろう


歌詞考察

ストーリー概略

登場人物

  • アレルッキーノ(ペルヴェーレ、ペルヴィ、「現召使」)
  • クリーヴ
  • クルセビナ(「お母様」、クリーヴの「実母」、「先代召使」)

この歌詞の背景

アレルッキーノが執行官就任以前、「壁炉の家」は「お母様」ことクルセビナ(先代召使)の方針より、圧迫した家族統制が取られていた。それは、「家」の子供同士で殺し合って「王」を決めること。

ある種の洗脳である
彼女たちは、ついぞ同じオーロラを見ることはなかった

クリーヴは周りの子供らが「お母様」の方針によって死にゆく様を看過できなかった。ゆえに幾度として脱走や反逆を企てるも、失敗。
クリーヴはその罰として、満身創痍になるが、殺されはしなかった。なぜなら、「お母様」の権威を彼女に見せつけるため。
ペルヴィはクリーヴと同じく、そんな「家」の在り方に疑問を抱き、彼女たちは協力した。
クリーヴが脱走に失敗するのを見て、ペルヴィは「お母様」を殺すことを提案するも、クリーヴは彼女が「実母」であるゆえにそれをできなかった。
よって、クリーヴは「逃げ」も「不幸の元凶を殺す」こともできず、「自分の死」を選択。
ペルヴィはクリーヴの意志を尊重し、彼女を自らの手で殺した。また、それによって「家」の「王」は決定した。

自ら「友」に手を下す若きアレルッキーノ
満身創痍となるクリーヴ

クリーヴ亡き後、ペルヴィは再び彼女を殺した場所で、「お母様」と対峙し、殺すこととなった。
その功績が女皇陛下に認められ、ペルヴィは「召使」を襲名、名をアレルッキーノと改め、子供たちに選択の自由がある「家」の再建を始めた。

伝説任務中のアレルッキーノのセリフからも、上の画像と同じ場所であると推察されるが、なぜ改装されているかは不明
ファデュイ

画像引用:【原神】ショートアニメ「燼中歌」(フルver.)

詩中の比喩について

私の翻訳の中で登場する言葉は、このように理解できるのではないかと思いますが、いかがでしょうか?

  • 鳥籠……かつての「壁炉の家」の換喩
  • 炎……ペルヴィの能力、あるいは彼女自身
  • 運命……「お母様」に屈すること
  • 燼火……残り火、クリーヴの換喩
  • 傷跡……ペルヴィがクリーヴを殺した場所

連ごとに語り手がペルヴィとクリーヴに分かれている

私の翻訳では、2つの語りによって詩が展開しているように感じました。
ここで、この物語が一貫してクリーヴとペルヴィのものだと考えたとき、二人のメッセージが織り重なっているのではないかと考えました。

クリーヴの語り

「運命に抗え」という強いメッセージが語られる連

鳥たちが籠から飛び立てたら
太陽の光は木の葉を通り
炎は不滅の勇気と育つ
そして、あなたが運命に抗うように
一人で行こうとも、恐れないで

眠らないで、起きたままでいて
道は長く、闇は深いけど
燼火が壁炉の中で輝くのがまだ見える
そして、あなたが運命に抗うように
恐れないで
振り返らずに、先に進んで

私が「燼火が壁炉の中で輝くのがまだ見える」と翻訳した部分、
Embers glowing in the hearth still seen を書き直すと
Embers glowing in the hearth is still seen by you で、受動態として理解できる。
死んでしまったクリーヴは、残り火となってペルヴィのことを応援し続けているということ。

運命があなたを終わらせるな
運命があたたを苦しめるな
炎は不滅の勇気となる
その勇気は、一度思い出させてくれるだろう
そして、あなたの世界は決して落ちることはない
恐れないで、
傷跡の真下で、
あなたは運命に抗うだろう

クリーヴは一貫してペルヴィを応援していたということがよくわかる。

ペルヴィの語り

ペルヴィの、クリーヴとの思い出と尊敬が語られる。

美しい痛みと戦った
あなたの遺跡での幾百の時間
あなたのプライドは傷つけられない
心臓から静脈に至るまで

美しい痛み=逃げようとしたり反抗しようとしたり、「王」のための殺し合いをしたりしたことによるすべての犠牲のこと。
遺跡=「王」にためになる戦いの場(後にペルヴィが「お母様」を倒す場所)と、それに伴うすべての行動のたとえ。

たとえ骨と感情が鎖で縛られても、
あなたは何度でもそれを払う
あなたのプライドは傷つけられない
心臓から静脈に至るまで

「たとえ骨と感情が鎖で縛られても」=死んでもなお
プライド=クリーヴの死は決して無駄死にや逃げではないというメッセージ

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