JR東日本の大規模な運賃改定
運賃改定
2024年12月6日、JR東日本のプレスリリースにおいて、大幅な運賃改定が発表されました。それに伴って、東京・熱海間の運賃体系が別になることから、JR東海が運営する東海道新幹線とJR東日本が運営する東海道本線が別線扱いとなります。
全体的に運賃が上がったり、山手線内の割引運賃が廃止されるなど、様々な変更点があるのですが、その説明は他の方に譲るとして(私が使わないため詳しくない)、この記事では東海道線の東京・熱海の新幹線・在来線の関係について掘り下げて書きます。
東日本エリアの計算が変わる?
これ、東京・熱海間だけの問題ではなく、一筆書き切符等の大周りの乗車券を作るときに、JR東日本区間を含む際は運賃計算に注意しなければならなくなります。とはいっても、JR九州やJR四国は既に運賃体系が違ったので、慣れている方は多いのではないでしょうか。
注意としては、運賃を改定する際は国土交通省の許可が必要となります。JR東は現在申請中であり、まだ認められたわけではありません(12/10現在)。
何が変わるのか
乗車券の買い方には注意
これにより、乗客は東京⇔熱海間を移動する際、乗る電車(新幹線か在来線か)を事前に決めなくてはならなくなりました。
例えば、
「東京→大阪の乗車券だけ先に買っちゃったけど、どうやって行こうかな? お金がないから、今日は熱海までは在来線で行って、そこから特急券を買って新幹線に乗り換えよう。え、事故で在来線が遅れているのか。じゃあ仕方ない、新幹線で行こう」
東京→大阪の乗車券だけ先に買ってて、在来線で行こうと思ってたけど、予定が押して在来線だと大阪に今日中に着けない! 急遽新幹線にしよう!
などといった、臨機応変な対応ができなくなってしまいます。
おそらくですが、今後は割と長い距離の乗車券を買うとき、係員に「東京から熱海までは在来線で行きます」とか、「熱海までは在来線でそっから新幹線で」とか言う必要が出てきそうです。普通は新幹線の方を案内されるでしょうから、気をつけなければならないポイントになると思います。
実際、乗車券を乗ってから(鋏を入れてから)区間変更することはできるのですが、結構めんどくさいので、自由に行程を組める今までのほうが便利だったことに間違いありません。
いくら変わるのか
東京→熱海の運賃キロは104.6kmなので、現状は101km~120kmの区分、1,980円です。が、賃率が4.7%上がるということなので、2,090円になります。
現在の値段ではなく、「賃率」が変わります。現状の運賃から計算すると変なことになるので気をつけてください。詳しくは→http://bunkatsu.info/fare.htmlが詳しかったです。
疑問
かつて、東海道新幹線はひっ迫した需要の東海道本線の「増線」という扱いだったため、同じ線路と言う扱いでした。乗車券の運賃は同じですし、どちらに乗るかも乗客次第です。
そのような事情だったにもかかわらず、今回のような扱いに変わってしまうのは、ちょっと残念ですね。昨今の経済事情で値上げに関しては理解できるのですが……、改正の仕方がユーザーライクじゃないというか、旅行を楽しめなくなるというか……。
北陸新幹線等は、整備新幹線法により開通した新幹線なので、並行在来線の扱いが異なるのは理解できるのですが、東海道線がこうなるのはなんか違うなとか思ってしまいます。