SIGMA Contemporaryのレンズをナメるな

日記
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はじめに

やれカメラ業界では、キヤノンの白レンなり、赤リング付きのLレンズなりが有難がられていますが、いいレンズとは果たして、「F値が小さくて」「手振れ補正機能が満載で」「お値段が高い」ものなのでしょうか。確かにそのようなレンズからは、抜群の描写力を得ることができるでしょう。

私は、いいレンズとは決して描写力だけではかることができないと思います。もちろん小さいF値は暗所での低ノイズや手振れ軽減に貢献し、優れた画づくりに貢献してくれるでしょう。

Contemporaryのレンズは、見比べるとそのようなレンズに明らかに劣ります。だからContemporaryのレンズが悪いというのは論点がずれています。

私のContemporary

17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM | Contemporary | レンズ | SIGMA | 株式会社シグマ
SIGMAのレンズ17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM | Contemporaryの基本情報ページです。

既に廃版になってしまった17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM | Contemporaryを使っています。
圧倒的なワイド側の広角さと、そのF2.8という数字に惹かれて購入しました。

あ、この写真はCanonの撒き餌レンズの50mmのやつで撮りました。

Contemporaryを選ぶ理由は何か

まず一番に挙げられるのは、価格でしょうか。サードバーティ製ということもありまして、キヤノン純正の似たようなスペックのレンズよりも安い。これは、私のような金のない学生のような人間にとって、最も魅力的に映ります。

他にも、小型・軽量という理由が挙げられるのではないでしょうか。安いということは、いろいろな部分でコストカットされていますから、やはり高いレンズに比べると安いです。そもそもレンズなんて大きい方が光も大量に取り込めて良いに決まっているので、高いレンズは軒並み大きい。

そもそものSIGMAの開発理念に、このようなものがあるそうです。

高度な光学性能とユーティリティを維持しながら、小型・軽量をも実現するというきわめて困難な課題解決のため、最新のテクノロジーを惜しみなく投入。高い性能、多目的性と、携行性に優れたコンパクトネスは、トラベルやアウトドア、スナップ・ショット、ファミリー・フォトなど幅広い撮影シーンに対応できるレンズ・ラインです。

https://www.sigma-global.com/jp/lenses/lines/ より引用

小型・軽量ということは移動時の持ち運びだけでなく、撮影時の使い心地にもかかわります。外で動き回る必要がある現場で、正直重いレンズなんて使っていられません。

Contemporaryの用途は何か

Contemporaryは現場向きのレンズですね。ガンガン動く現場で、被写体にも迷惑を掛けられないようなところで、写真を撮る必要があるとき。あるいは、大きいカメラが目立ってしまうようなときなどでしょう。

ズームレンズのラインナップしかないことにも納得です。F値が多少大きくても感度を上げればいいんです。写真なんてまずは被写体が写っていないと意味がない。最近の技術はすごいから、多少ノイジーな画でも、後でいくらでもなんとかなります。

というか、そのような現場で、逆に白レンや高いレンズをブンブン振り回しているほうが違和感があると思いませんか。ああいうレンズは、三脚に乗って、悠々と撮影に使われているほうが何倍もかっこいいと思います。あるいは、花形のような陸上競技場で、プロが構えているからかっこいい。

余談-そもそもcontemporaryとはどういう意味か

英単語として、どのような意味を持つのでしょうか。

この単語はcon+temporaryからできています。形容詞あるいは名詞としても使えるようで、直訳で「同時代の」とかいう意味です。A and B is contemporary. とか、A is contemporary with B. みたいに使うようですね。

で、conという接頭辞ですが、これは「共に」という意味を持ちます。Temporaryは「一時的な、儚げな」。

つまり、かっこよく言うと、「儚げなものと一緒に」という意味ですね。ここから派生して、「現代的」という意味としても使うようです。おそらくSIGMA社が言いたいのはこの意味でしょう。

決して廉価版ではないレンズ

私の腕前を精一杯サポートしてくれる、良いレンズです。もう3年以上はメインで使用しています。

リサイズしてもわかるこの解像感、このレンズは最高です。

このミクさんを撮った環境、暗くてそんなに良くなかったんですけど、ここまでの完成度に仕上げてくれるのは脱帽です。

順光だと、文句のつけようがないですね。色味も私好みです。ほとんどライトルームでいじっていません。

露出アンダーです。SS 1/30ぐらい。腕力で耐えましたが、レンズ自体が軽いので割といけます。

ズームレンズにも拘わらず、(ワイド端では)抜群の解像感。ダイナミックレンジも広い……のはカメラ本体にも依存するか……。

あまり条件は良くなかったですが、屋外ならF8でも明るく撮れます。ちょっと加工しすぎ感があるけど。

欠点

望遠側がもう少し欲しいけど……

欠点というほどではないんですが、望遠側が足りません。あと、テレ端の画質はイマイチに思いますね。こればっかりはもう望遠レンズを買うしかない。

客席から舞台上の人物を撮りたいときや、ちょっとした屋外での鉄道写真などは、望遠側に不足を感じます。トリミングしようにも、画質がイマイチで、解像度もカメラ本体のスペックに依存するので、ちょっと不安です。テレ端で圧縮効果を狙ったポートレートも、このレンズの出番ではない気がします。

あと、この写真のようにAFもちょっと迷い気味な気がします。カメラのせいかも知れないけど。

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