縮小される紙の切符
時代の風潮か……
ICカードが主流となった現在、切符を買うということはもはや私たちの生活から淘汰されつつあります。他者路線に乗り継ぐときも、何も気にすることなくICをピッとするだけで、自動的に運賃が差し引かれます。
そんな時代の流れに押されて、JRと京阪の乗り継ぎの磁気券(紙の切符)がついに廃止されることになりました。この記事では、廃止される切符の詳細や時期、マルス券の買い方について解説します。
ちなみに、元々片乗り継ぎのみで、JR→京阪→JRなどといった乗り継ぎは許されていません。
廃止日
2024年9月30日です。
変な経由の切符集めが趣味の鉄オタの皆さん、急ぎましょう!!!
廃止される区間
JR西と京阪の、駅舎が近い場所で乗り換えが可能な場合です。この場合、京橋、東福寺、河内磐船が対象です。それ以外の駅ではそもそも乗り継ぎができません。
- 京橋(JR大阪環状線)⇔京橋(京阪本線)
- 東福寺(JR奈良線)⇔東福寺(京阪本線)
- 河内磐船(JR学研都市線)⇔河内森駅(京阪交野線)
京橋と東福寺は駅が隣ですが、河内磐船⇔河内森はちょっと遠いので注意が必要です。
「それでも紙の切符で乗りたい!」人へ
別々で対応すれば大丈夫です
あくまで、1枚で完結できる「連絡乗車券」が廃止されることになっただけなので、JR線・京阪線でそれぞれ紙の切符を購入してください。
画像はイメージですが、いわゆるこのサイズの切符を、JRと京阪でそれぞれ用意(計2枚)すれば全く問題ありません。
ただ、手間が増えたのは面倒ですね。「切符を買っていたせいで一本電車を逃してしまった」ということが起こり得ます。
ICOCAを使うことも検討すべき
ICOCAは、プリペイド式のIC乗車券です。あらかじめ駅などでお金を入れておくだけで、西日本エリアの鉄道は、改札でICOCAをかざすだけで大体乗ることができて便利です。
また、最近ではポイントサービスなども充実しており、交通費にかけるお金がポイントとして返って来ることもあり得ます。正直、普通に紙の乗車券を買っているよりも、お得で、楽な面が多いので、まだ持っていない方はこの機会に導入してみてはいかがでしょうか。
実質値上げ
これまで、JRの初乗り区間と京阪の初乗り区間を乗り継ぐ場合、それぞれの運賃から10円ずつ計20円割り引かれるという、利用者に有利な条件がありましたが、これがなくなります。←いわゆる「鉄社割」ってやつです。
具体的に例を挙げてみると、
JR: 京都→東福寺(150円)+ 京阪: 東福寺→七条・清水五条・祇園四条(170円)=320円
となるところを、
それぞれ10円ずつ運賃が引かれるので、300円となる特例です。
ICOCAだと、それぞれで運賃が引かれてしまうので、このようにお得に乗車券を買うことができなくなってしまいます……。
このように、実質的な運賃の値上げがサイレントで行われています。普段ICを使っていれば気づかないことなんですが……。
マニア向け情報:マルス券の発行のやり方
乗車駅のみどりの窓口に行って、京阪経由の乗車券が欲しいことを伝えましょう。乗車駅のみどりの窓口に行く理由は、JRのルールで、基本的にその駅からの乗車券しか発売できないからです。
例えば、大阪→京橋→出町柳の切符は、基本的にJR大阪駅でしか発行してもらえません。つまり。京阪→JRは、マルス券が基本的にありません。
また、先述しましたが、JR→京阪→JRといった、複数回にわたって乗り継ぐ切符も発行できないので注意しましょう。
この経由のマルス券、(鉄社割が含まれる場合)120mmで発行されます。つまり、自動改札が通れません。夜間に行く場合は、駅員が改札にいなかったりして、迷惑を掛ける場合があるので、注意しましょう。
マニアからの視点の記事を別で投稿しています。こちらもあわせてどうぞ。
近距離券売機でも買えます
近距離券売機で買えます。この場合、JRが出発地の場合のみ買えます。小さい切符でもいい場合はこちらも検討してみてください。
まとめ
大半の方にとってはあまり影響がないことだとは思いますが、切符を収集している鉄道マニアや、普段から紙の切符を使っている方には打撃が大きいと思います。
JRや京阪としては、紙の切符を発行することや改札することのコスト削減、また、ICカードのさらなる利用者拡大を狙っているものだと思います。
私としては、非常に悲しいのですが、時代の流れということで仕方がないと思います。実際、京橋での乗り換えはよくしていました。ただ、私もほとんどICを使っていたので、早めに切符を発行して、思い出に取っておこうと思います。
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