どちらも歌や楽器の収録に使える
マイクの購入を検討している人は、いきなり「コンデンサーマイク」と「ダイナミックマイク」という2種類の用語が出てきてよくわからないという人も多いと思います。実際、どちらもプロレベルで使われる高品質なマイクには違いないのですが、それぞれ得意・不得意な性格を持っています。
特に、マイクの購入を検討している人は、歌ってみたや弾き語りの収録などを考えている人、音声作品を作りたい人や、配信者の方が多いのではないでしょうか。マイクは必需品なので、せっかくならば自分に合ったものを選びたいという気持ちはよくわかります。
正直、「コンデンサーマイクとダイナミックマイクは音が違う!」などと言われても、ピンとこない人は多いと思います。だから、この記事ではそんなややこしい話は置いておいて、使う目的に沿った選び方を丁寧に解説していこうと思います。
歌ってみたや楽器を録りたい人
まずは、歌ってみたを録りたい歌い手さんや、アコギやピアノ等の生楽器を録りたい人向けの解説です。ポイントとしては、音にこだわろうという話。
コンデンサーマイクのほうがいい
一般論として「音質がいい」とされているコンデンサーマイク一択です。歌ってみたや生楽器は、とにかく音の解像感や空気感が伝わるのが重要です。
コンデンサーマイクは、特に小さい音まで録音できる(感度が高い)ので、ボーカルや楽器の細かいニュアンスまで再現することが可能です。また、幅広い音域が得意なマイクでもあるので、男声・女声どちらにもお勧めできます。
ほかにも、見た目のカッコよさもあります。コンデンサーマイクの見た目、特別感があってプロっぽくないですか? 歌ってみたなどを続けるには、モチベーションも大事です。機材がそれっぽければ、自然とやる気が沸いてくるはず。
私が実際に使っているおすすめコンデンサーマイク、SONY C-80のレビューは↑からどうぞ!
ノイズや環境には気をつけよう
感度がいいと書いた通り、コンデンサーマイクは声や楽器以外の余計な音を拾ってしまいます。エアコンや、PCのファンからは離れるなど、録音する環境には気をつけなければなりません。
また、コンデンサーマイクは湿気に弱いです。唾などが飛ばないように気をつけなければなりません。管理が面倒な人はダイナミックマイクを検討してもいいかもです。
高級ダイナミックマイク>安物のコンデンサーマイク
ただし、安物のコンデンサーマイクには注意が必要です。1万円程度で売っているコンデンサーマイクよりも5~6万の価格帯のダイナミックマイクのほうが音がいいです。
もちろん、種類が違うので単純な比較はできませんが、やっぱりここは値段相応な部分が大きいです。ここまで読んで「じゃあ安いコンデンサーマイクを買おう」と思った方、ちょっと待ってください。
おすすめは3万~のマイク
コンデンサーマイクでも、ある程度の価格帯から選ぶことをお勧めします。おすすめは3万円後半からですね。名指しは避けますが1万ちょいで買える△のやつはやめておいた方がいいです。
もちろん、予算内におさめることも大事なんですが、安いのを買って満足しなかったら後々買い直すことになります。これだと結局損します。
音声作品や声優向け
歌ってみたと同じく、音質重視が求められるので、コンデンサーのほうがおすすめです。
低ノイズのマイクを選ぶ
音声作品や声優の方も、高音質で録音できるコンデンサーマイクを選ぶのがいいでしょう。歌ってみたと違い、特にノイズ回りには気をつけなければなりません。音楽でノイズをごまかせないからですね……。
それだけではなく、自分から出るノイズ(唇や唾液の音)などのケアも大事です。今回の記事の趣旨ではないので省略します。
先ほど私が紹介したSONY C-80は、セルフノイズが少ない点でもお勧めできます(宣伝じゃないです)。純粋に使ってていいと思うので推してます。
配信者・ゲーム実況者向け
YouTubeやTwitchで配信をする方にお勧めのマイクは、ダイナミックマイクです。
ガンガン使えるダイナミックマイクがおすすめ
ゲーム実況とかだと、急に大きな声を出すことが多いと思います。実は、ダイナミックマイクのほうが耐久性があります。実況中に色々なリアクションをする際、マイクに気を遣わなくていいダイナミックマイクの方がおすすめです。
音を拾う範囲が狭いのもおすすめできる理由
また、ダイナミックマイクは、マイクが向いている方の音を特によく拾うという性質があるため、常にマイクをオンにしている実況者さんにはお勧めです。
家で配信していて、救急車や隣の部屋の音がマイクに入ってしまうなど、配信が事故る確率を可能な限り減らすことができます。
ポップガードなどをつけなくていい
ポップガードなんて正直邪魔です。特にゲーム画面を見たり、コメントを見たりしなければならない実況者さんならなおさらです。ポップガードのせいで画面が隠れて見えなくなってしまいます。
先に述べたように、ダイナミックマイクは高耐久です。多少唾液が飛ぼうが、裸で使って問題ありません。実際、ライブの現場などでも裸でマイクが使われているのを見たことがありませんか? 湿気なども同様に気にしなくて大丈夫です。
配信に十分耐えうる音質
ダイナミックマイクが音質が悪いということはありません。コンデンサーと比べて相対的に性能が落ちるだけであって、十分問題なく使えます。
特に、歌ってみたなどと比べて音質が求められるということもないので、ダイナミックで全く問題ありません。
まとめ
音質が重要な歌やボイスにはコンデンサー
歌ってみたや、音声作品を作るのを検討している方は、コンデンサーマイクをお勧めします。扱いには注意がいるものの、それに見合った音質の透明感があります。
お値段が張るのは、将来への投資と思って割り切りましょう。必ず値段に見合った価値をあなたに届けてくれるはずです。
ダイナミックは耐久性や画面の見やすさ重視
プロのライブの現場などでも使われているダイナミックマイクは、壊れにくさが魅力です。実況者やゲーム配信者の方は、こちらの方が向いているかもしれません。
また、マイク単体で使って問題ないので、PC画面の邪魔をすることが少ないです。このような理由から、ゲームやコメント欄を注視しなければならない方にもお勧めできます。
おわりに
自分に合ったマイク探しは結構大変ですが、ハマればそれだけ愛着がわくものとなります。用途を定めることと、予算をできるだけ用意することは非常に重要です。ぜひ時間をかけて、自分の相棒を探してみてください。